R.I.P to Pokemon TOP10s......

 エースバーン他16種のポケモン達に哀悼の意を込めてこの記事を書かせていただきます……。

 

 2020年9月1日から始まる剣盾ランクマシリーズ6において、使用禁止になったポケモンが16種います。本稿ではそれぞれのポケモン達が環境においてどういう役割を持っていたか、ふんわり解説していきます。

 

エースバーン:こうげき種族値116、すばやさ種族値119の高速アタッカー。夢特性リベロが解禁された後は、全攻撃にタイプ一致補正1.5倍が乗る上に、ほのお、かくとう、ひこう他技範囲の広さ故に、「2タテされたけどエースバーンいるから勝てるわ」という試合が頻発。瞬く間に使用率トップの座を占めた。あまりの最強ぶりでアンチを増やし続けたが、使用禁止発表後は「環境の必要悪だった」と言われるように。

 

ドラパルト:世界で一番速いドラゴン。恵まれた攻撃数値とすばやさ、豊富な補助技でカスタマイズ性の高いポケモン。あまりにも選択肢が多いので相手のドラパルトの型を読み間違え敗北するトレーナーが数多くいた。ダブルにおいてはセキタンザンをなみのりに巻き込み、特性を発動させる仕掛けが面白かった。

 

トゲキッス:高いとくこう、耐久、無くはないすばやさ。タイプ一致ダイジェットが打て、苦手な鋼タイプにはダイバーンを打てる奇跡のポケモン。悠長な行動をしていると、あっという間に能力を上げて上から殴ってくる白い悪魔。ダブルにおいては一転してマジカルシャインの範囲攻撃、ダイジェットでのすばやさ操作、このゆびとまれで相方を守ったりと、器用なポケモンに。

 

ミミッキュ:特性ばけのかわの行動保証が何よりも強かった。DLC解禁後は連続技や、型破り技が増え、使用率が下がったものの、その特定のポケモン達以外には今まで通り活躍できるので一定数の使い手がいた。純粋なアタッカーの他にのろい−いたみわけでの定数ダメージ戦略、トリックルーム起動役など多彩な動きを見せたポケモン

 

ギャラドス:特性じしんかじょうによる火力アップ+ダイジェットで手がつけられなくなるポケモン。積みエースの他には特性いかくを活かしたサイクル型ギャラドスなどもいた。みず・ひこうのタイプは受け、攻め両方において優秀。

 

ゴリランダー:特性グラスメイカー+グラススライダーの高火力先制技を持つ。他にもつるぎのまいで積む型やはたきおとすでサイクルを有利にする型など、出せば何らかの仕事はできるポケモン。エースバーンの(比較的)苦手な水タイプに有利が取れるため、パーティに一緒に入れられることが多かった。

 

ドリュウズ:じめん・はがねの優秀なタイプをもち、強力なじめん枠。特性かたやぶりでミミッキュロトムを狩るポケモン。もう1つの特性すなかきでの抜きエース型も一定数いた。

 

カバルドン:砂起動、ステロ撒き、あくびループなど、対策無しで挑むとパーティが壊滅する。高耐久じめん枠でもあり、でんきタイプがあまり流行らない原因でもあった。

 

ポリゴン2:高耐久ノーマル枠。ダイナックルが軒並み低火力な事もあり、突破のし辛さは全ポケモン1。その上火力も割とあり始末に負えない。

 

ジバコイル:でんき・はがね枠。高火力ボルトチェンジでサイクルを回したり、特性じりょく+でんきorボディプレスで対はがねも請け負う仕事人。

 

ガオガエン:特性いかく+すてゼリフで積みの起点を作ったり、ほのお・あくタイプでサイクルを回したり、総じてサイクル戦に適性のあるポケモン。火力はイマイチだと思いきや、つるぎのまいで積んできたりするので厄介。ダブルではねこだましが打ちにくくなったが、依然いかくのこうげき下げが強かった。

 

バンギラス:シングルではランクマッチ初期はよく見かけたのに、いつのまにか環境から姿を消していたポケモン。砂起動ができるいわタイプで固い。迂闊に弱点を突くとじゃくてんほけんで能力を上げてくる。たまにステロ撒きや特殊型がいた。ダブルでは砂起動+タイプ一致いわなだれが強い。バトルの高速化を促すポケモンだった。

 

フシギバナ:ダブルでよく見たポケモン。ようりょくそアタッカーであり、晴れパの対みず枠。ラプラスに強いので強い。

 

コータス:晴れ起動役であり、ねっぷう火力枠でもあり、トリルエースでもあり。晴れパの核。ときに大切に、ときに雑に使われる万能ポケモン

 

エルフーン:ダブルでよく見たポケモン。特性いたずらごころ+おいかぜが異常に強い。ダブルでは速さ=強さなので、ほぼ確実に上からおいかぜできるこのポケモンは強かった。(2回)

 

イエッサン:ダブルでよく見たポケモン。特性サイコメイカーで場を作り、ワイドフォースを上から打つだけで相手ポケモンがいなくなっていく、不思議なポケモン。よくフーディンといっしょに組んで遅いものいじめをしていた。

 

総評:この16種のポケモン達は、さまざまな理由で多くのトレーナーに使われ、結果を出してきました。その仕事ぶりを見て、ときに「このポケモンが対戦をつまらなくしている」とこぼす人もいました。ですが、改めてふりかえると、このポケモン達の活躍があったからこそ、我々は強いエネルギーを持ち対戦に打ち込めたのではないでしょうか。今後の対戦で、新たに覇権をとり、強くうらまれるポケモンも出てくると思います。しかしそのとき、我々はただうらむのではなく、環境における新たな風としてそれらのポケモンを迎えることができれば、ポケモン対戦はよいっそう楽しめるでしょう。そうなれるよう、願っています。

 

 以上です。読了感謝とともに、上記のポケモンがまた活躍できるよう、ひかえめに祈ります。ありがとうございました。